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大学3年生からの研究室配属 [教育]

私の所属する電子情報学科は、3年生から研究室に配属し、大多数の人は卒業までに2年間の研究を行います。学部の中で6つある学科の内、この制度を実施しているのは当学科だけです。

その趣旨としては、高度化する技術に対応できる技術者を育て、就職活動において自分の技術をアピールできるようにするというのが一番大きなポイントです。最近の就職活動は、3年生の1月から会社の就職説明会などに参加し、4年生4月から就職試験、早い学生では4月下旬には内定をもらってきています。

通常の学修制度では、4年生4月の時点で自分の研究や技術力を面接で問われてもほとんど答えられないことになりますが、うちの学生君たちは自分が1年間取り組んだ研究内容を自信を持って話しているようです。

本来は、企業の側も本当に戦力を採りたいのなら、採用活動は4年生の夏以降にすべきと思いますが、現実は理想と大きく乖離しています。日本の企業は、こんなことをしているので技術力が低下し、アジア諸国の後塵を拝しているのではないかと思います。尤も、大企業はほとんど修士の採用ですけれども・・・。

経済的な理由などで大学院進学を断念する優秀な学生はたくさんいます。そして、その多くは特殊な専門技術を学習しながらも、今の採用制度の弊害のために、専門分野と全く関係のない企業に就職するという事例が多々見られました。これは大きな国家的損失です。

このように、多くのメリットがある3年生からの研究室配属ですが、問題点も無いわけではありません。

まず、先生への負担がものすごく大きくなります。研究室の学生の人数がほぼ倍になり、私の研究室ですと大学院生を含めて24名が所属しています。さすがにこれだけの人数になると大変です。研究室も大変手狭で、学生たちは狭い部屋の中に机を詰め込んで生活しています。測定装置なども、時間を譲り合って実験するということになります。

ですけれども、やはり優秀な技術者を育成するためには、このぐらいのことは積極的にやっていかないとという気持ちを非常に強く持っています。これに関する苦労話の数々は、これから順次アップしていく予定です。
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