マイクロ波学生コンテストでの受賞 [教育]
電子情報通信学会総合大会期間中の岐阜大学で開催された2012年度学生マイクロ波回路設計試作コンテストで私の研究室の学生が4名受賞しました。参加3部門の最優秀賞を独占する3名の受賞と特別賞1名です。これに先立つデザインレビューでも、受賞者4名を含む13名の学生が合格証書を授与されました。今年度のテーマはマイクロ波フィルタの製作でした。
昨今、学生の物作り能力の低下が叫ばれ、日本の技術力の相対的な低下が危機感をもって懸念されている中、本当に学生たちは頑張ったと思います。受賞した学生だけでなく、それ以外の多くの学生がコンテスト前日の深夜になるまで調整作業を続けた努力の賜物です。
学生たちが製作したフィルタには、従来なかったような非常にユニークなものもありましたし、特性がプロ顔負けの物もあり、大きな可能性を示唆するものでした。また、誘電体同軸共振器を使ったフィルタなどは、かつて日本のお家芸的なフィルタで最近技術を継承する人がほとんど無くなりつつあるフィルタですが、コンテストを機会に技術の継承が出来、非常に意味のあるコンテストになりました。
昨年度のアンプ製作のコンテスト参加では尻込みをする学生が大半でしたが、そのコンテストで研究室の学生が受賞したこともあり、今年度は多くの学生が意気込んで参加しました。さらに、学生同士でフィルタの特性を競った結果、前述のように非常に素晴らしい結果となった訳です。最近の学生は意欲がないなどという話をたびたび耳にしますが、そんなことは決してないと思います。今まで、こういった成功体験がなかったからではないかと考えられます。やはり、教育というものは、学生に結果を出させて意欲を高めることが重要だと改めて感じた次第です。
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